第21回櫻田記念9人制バレーボール実業団選抜男女優勝大会考察

By Exciting Volleyball

 

12月9日10日の両日、東京都で「櫻田記念」が開催され、沖縄の中部徳洲会病院の初優勝で幕を閉じた。

管理人の私が2日間、櫻田記念を観戦して感じた事を、考察として述べたい。

(2会場に分れた為、一部は結果より考察を入れることをお断りします。)

 

◆決勝トーナメント

<準決勝>

 中部徳洲会病院 2−1 住友電工

 くしくも宮崎で行われた全総決勝の組合せとなった。中部徳洲会はこれだけの実力を持ちながら、櫻田記念に関しては

 まったく縁がなく、今回が初のベスト4進出である。

 第一セットは手に汗握る攻防戦、徳洲会が先取するかにも思えたが住友電工の脅威の粘りで覆され、デュースの末住友

電工が逃げ切った。

櫻田記念連覇を狙う住友電工であったが、第二セットは接戦の末、中部徳洲会は追いすがる住友電工を降り切り、フル

セットへ持ち込んだ。

第二セットを奪った中部徳洲会は、第三セットも序盤から勢いに乗り大差で住友電工を撃破し、決勝戦へ駒を進めた。

 

富士通 2−0 東北リコー

第一セットは序盤から富士通が、強力なサーブを持って東北リコーの攻撃を封じ込んだ。中盤東北リコーも追い上げは

見せたが、速攻・時間差を封じ込められては、もはや手の打ち様もなかった。

第二セットは、東北リコーが先行する場面もあったのだが、中盤以降はもはやワンサイドゲーム、良いところなくスト

レートで敗れた。

勝った富士通は2年連続の決勝進出を果たした。

 

<決勝戦>

 中部徳洲会病院 2−1 富士通

 勝てば初優勝の中部徳洲会、昨年の雪辱を果たし4年ぶりの優勝を狙う富士通。

 残念ながら、時間の都合で私は決勝戦を見る事が出来なかったので、詳細なコメントは出来ないのが残念。

 どちらかというと新鋭の中部徳洲会と古豪富士通。

 何としてもタイトル取りたい徳洲会に対し、富士通は地元国体で宿願の優勝を果たしたものの、全総では3回戦敗退と

いう汚名を返上すべく、櫻田記念優勝へかけた意気込みは相当なものであっただろう。

その結果、フルセットの激戦の末に中部徳洲会病院が櫻田記念初タイトルを手中に納めた。

中部徳洲会病院はクラブ登録の時期もあったので、これで全ク・全実・国体・総合・櫻田と5大会でタイトルを獲得す

るという偉業を成し遂げた。

 

◆開会式

 9日(土)予選開始前に滝野川会場で行われた。この為3組と4組の計8チームは印刷局市ヶ谷体育館まで、およそ

 30分の移動を強いられた。

 移動後のアップも必要なため、第1試合のプロトコールは11時10分からとなった。

 予選終了後、スタッフは滝野川体育館へ移動して代表者会議へ参加しなければならず、試合開始が遅くなったことも

あり、1・2組のチームを待たせる結果となった。

ここに大きな問題が二つある、ひとつは市ヶ谷体育館で予選を行ったチームは、試合前の移動によりに不要な疲労・

ストレスを受ける事、ふたつ目は移動にかかる費用が他のチーム以上に経費が多く発生している事だ。

これがクラブチームであれば、相当な負担になる事は間違いない。

実は、夏に平塚で行われた「全実」でも同様な事があり、不満が多方面より聞かれていた。

今回の場合、開会式は8日金曜日、代表者会議の後に行うべきであったと思う。

運営役員は「参加チームありき」という事を忘れるべからず!

 

◆予選リーグ

 ここは下位トーナメントへ廻ったチームを中心にコメントしたいと思います。

【1組】

<日立製作所笠戸>

予選は3敗して下位トーナメントへ。

 しかし点数を見る限りでは、他のチームと比較しても極端な力の差は無いのではと感じている。日本精工戦では点差が

 開いたが、初戦と言うこともあり緊張もあったのではなかろうか。

 今回の経験を活かすことが出来れば、来期は強豪を脅かす存在になる事は間違いない。

<沖縄銀行>

 言わずと知れた9人制の“古豪”沖縄銀行。最近は、中部徳洲会病院の台頭で沖縄県代表としては厳しい状況では有る

が、全国的なレベルで見ると、まだまだ健在である。

予選は1勝2敗で下位トーナメントへ廻ったが、対戦結果の点数を見れば、その実力たるは誰もが理解できるはず。

これだけレベルの高い沖縄県にも関わらず、全実や全総の出場枠が“1”と言うのは非常に残念。

【2組】

<光洲無登>

 日韓交流大会の一環で招待されたチームである。昨年参加した「南楊周市」より身長は高く、年齢も若いチームであっ

た。しかし今大会は、1セットも奪う事無く大会を終えた。

私は一度も試合を見る事が出来なかったが、日本式ルールに馴染めなかったのか残念な結果となってしまった。

<江別市役所>

 北海道実業団の雄であるチーム。櫻田記念は北海道実業団No1として推薦。

 結果から見るに、住友電工や横河電機といった強豪チームに対しても、粘り強い試合運びをしていたと推測する。

 昨年の櫻田記念の内容と比較しても、実力の向上は確実に見られると思う。

 土地柄より大変と思うが、北海道外への遠征等も行えば、よりいっそう強化を図れると思うのだが。

【3組】

<NEOMAX>

 もう少し粘り強い試合運びが出来ると思っていたが、予選3敗と残念な結果に終わった。

 強豪ひしめく大阪からの出場だけに、もう少し粘り強い試合を見たかった。

 全実、全総共にベスト16の成績である事から、来期はもう一歩実力向上に向けて頑張って欲しい。

 

<サンデン>

 全実ベスト8、全総ベスト4の成績から、今回の櫻田記念において“台風の目”になると予想していた。

 しかし初戦で東京電力埼玉に不覚を取り、NEOMAXには勝利したものの1勝2敗で下位トーナメントへ転落。

 下位トーナメントでもJT東京に完敗を喫し、全く良いところがなく大会を終えた。

 来期はメンバーの入れ替えがあるとの話もあり、再起を期待したい。

【4組】

<JT東京>

 JT東京もこのところ元気が無くなっている。予選ではまさかの全敗を喫した。

 今シーズンは全実・全総共に初戦敗退で、まったく良いところがなかった。下位トーナメントでサンデンに勝利した

 のは、せめてもの救いだっただろう。

 来期の巻き返しを期待する。

<松下電工津>

 大変申し訳ないが、松下電工津の戦いぶりは私にとって“予想外”であった。

 敗れはしたものの東北リコーと北陸電力をトコトン追い詰め、JT東京をフルセットで撃破した。試合中、点を取ら

れてもチームの雰囲気は非常によかった。来期の活躍が非常に楽しみになってきた。

 

◆決勝トーナメント

<準々決勝>

 住友電工 2−0 東京電力埼玉

 予選では勢いの良かった東電埼玉であるが、強豪住友電工が相手ではあったが全く良いところを出せず大敗。

サーブに崩され単調な攻撃終始、第二セットに関しては一桁に押さえ込まれてしまった。

実力はあるだけに、シーズン最後に痛い敗戦内容であった。来期はこの敗戦を糧に巻き返しを期待したい。

 

 富士通 2−0 北陸電力

 北陸電力も今期は思うような成績を残せず、厳しいシーズンであったが。この富士通戦ではストレートで敗れはした

ものの、粘り強い戦いをしたのが印象に残った。

ただ、軟打やリバウンドとネットプレーを多用しすぎて自爆するシーンが見受けられた。富士通レベルの相手では、

攻撃が読まれてしまい、時として裏目に出てしまった様だ。

 

中部徳洲会病院 2−0 日本精工

第1セットは徳洲会を苦しめた日本精工であるが、第2セットでは息切れし一桁で落としてしまった。

日本精工は実業団でベスト8を進出したが総合では初戦で敗退し、櫻田では巻き返しを図りたいところであった。

しかし関東でのトップレベルは間違いなく、来期も強豪の一角として他のチームに恐れられる事は間違いない。

 

東北リコー 2−0 横河電機

兵庫国体では東北リコーを破った横河電機、再戦に周囲の注目を浴びた試合でもあった。

第1セットは東北リコーのサーブに崩されあっさり落としてしまったが、第2セットは本来の粘りで後半までシーソ

ーゲームの展開となった。

過去にも両チームの対戦では、デュースで30点近いところまで行く展開が数度あり、今回も同じ展開になる様相で

あったが、終盤東北リコーがかろうじて振り切った。

 

◆下位トーナメント

 日立製作所笠戸が松下電工津、JT東京と沖縄銀行を破り下位トーナメントのトップとなった。

 名立たる強豪をフルセットで下した実力は見事である。

 来期の実業団大会の楽しみが、またひとつ増えた。