第65回全日本9人制バレーボール実業団男子選手権が閉幕した。
決勝戦は昨年と同カードの「中部徳洲会病院」対「住友電工」の対戦となり、その結果ストレートで
中部徳洲会病院が住友電工を破り、2年連続5度目の優勝を果たした。
この決勝戦では中部徳洲会病院が第1セットこそ13点と住友電工を圧倒したが、第2セットは30
対28という大激戦であった。
デュースが続く展開で徳洲会病院が2度サーブのダブルフォールとがあった。
普通のチームなら、2度のダブリがあれば自滅してフルセットに縺れ込む展開ではあったが、結果
的にサービスエースでゲームに決着をつけるというという結果であった。

住友電工は第1セットを大差で落とし、第2セットも有る程度の点差で終ることも予想されたが、そこ
は百戦錬磨のチームであり、きっちり修正し互角の大激戦を繰り広げた。
決勝戦の第2セットは管理人が今大会で観戦した中でのベストゲームであった。

次に準々決勝の「JFE西日本」対「住友電工伊丹」の試合もレベルが高く、非常に見応えのある対
戦となった。第1セットは28-26と、決勝戦の第2セットに負けず劣らずの大接戦であった。
下馬評では住友電工伊丹優勢と思われたが、3回戦で第3シードの横河電機をストレートで破った
JFE西日本には勢いがあった。この勢いのまま住友電工伊丹を破り、初のベスト4進出を果たした。
JFE西日本の準決勝での対戦相手は「住友電工」となり、その戦い方に期待が集まったが、住友
電工伊丹との激戦で疲れ果てた感があった。初の準決勝という事で独特の雰囲気に飲まれた部分
もあるのだろう。
しかし、JFE西日本が今後の全国大会では他のチームにとって脅威になる事は明らかであり、櫻田
記念推薦を確定させた事もあり、12月の櫻田記念での活躍が楽しみである。

第4シードの東北リコーと第5シードの日本精工は準々決勝で激突、ここまで無難に勝ち上がって来
た両チームであるが、東北リコーは実業団選手権では何故か結果を残せていない。一昨年はベスト8
であったが、昨年は震災の影響もあってか2回戦敗退している。
10年前の千葉大会以来の優勝を目指すも、ミスから自滅し日本精工にストレートで敗退し、またも
ベスト8で終る結果となった。
ベスト4に進出した日本精工は中部徳洲会病院と対戦、3年ぶりの優勝を目指す日本精工であったが
2連覇を目指す中部徳洲会病院に行く手を阻まれる結果となった。

3回戦でJFE西日本に敗れた第3シードの横河電機は、これまでのセッターが転勤でチームから離脱
しており、またチーム全体のコンディションも良くなかった様だ。
プレーは精彩に欠けており管理人が見ても別なチームを見ている様な気がしたが、ギャラリーで応援し
ている横河電機関係者も管理人以上に同じ雰囲気を抱いていた。
これは2回戦の「住友金属大阪」戦での戦いぶりに顕著に現れており、フルセットで3回戦進出したも
のの修正が図れずJFE西日本に苦杯を喫することとなった。

また、審判に関する課題も相変わらず改善されていない。
2006年宮崎県での総合選手権ほどではなかったが、9人制に不慣れな公認審判が多いことが改め
て浮き彫りになった。管理人が観戦していたゲームだけしか判らないが、ある準々決勝では目を覆うば
かりのシーンが幾つかあった。

際どいプレーではあったが、インプレー中に選手からの指摘で吹笛しクレームが発生、判定を覆して
逆のチームからクレームが発生。
その他にもラインジャッジの判定に関するトラブルもあって、一方のチームはその時点から失速した。
恐らくその主審は9人制の経験は少ない方だったのだと推測される。プレー中は頭が真っ白になり冷
や汗だらけだったと思われる。
一生懸命練習し、各地の予選を勝ち抜いて出場する全国大会だけに、審判も一生懸命対応している
は事は理解できるが、ミスジャッジひとつで試合の流れが変わってしまう事を今一度肝に銘じて欲しい。
いくらA級、B級の資格をもってしても6人制と9人制では視点が違うのである。

上級の審判の殆どは6人制で研鑽を詰まれた方が殆どだと思われ、9人制となると不慣れは否めない。
特に9人制のレベルの高い試合で審判する機会は、予選すら行われない、行われても試合数が少ない
北海道・東北では、9人制の技量に長けた公認審判員は少ない事は紛れも無い事実である。
理想を述べれば、現役時代に9人制の全国大会を数多く経験したプレーヤーが、引退後に公認審判員
をされるのが望ましいものだと考える。

また、6人制とは別々に9人制でランクを認定する制度の導入を提言するものである。
(例えば・・・「6人制はA級でも、9人制ではC級」とか
今回のな事態は今後最小限に留めなければならない。